お客様のサステナビリティ目標の達成をサポート

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この数ヵ月に亘り、私たちはこれまでの経験上、最も深刻な危機に対峙しています。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミック(世界的大流行)が金融や経済、人々の間にかつてない混乱を引き起こしており、不確実な環境下、耐性(レジリエンス)の重要性が際立っています。業界を問わず、強力なサステナビリティ特性が危機を乗り切る重要な要素であることがこの数ヵ月で明らかになっており、投資家のサステナブル投資戦略へのニーズは一層高まっています。ブラックロックは引き続き、お客様のご意向に沿いながら、お客様がサステナビリティに関する目標を達成できるよう努めていく所存です。

2020年1月、ブラックロックはリスク管理、ポートフォリオ構築、商品設計、そして企業との対話において、サステナビリティを欠くことのできない要素とするために一連の施策を打ち出しました。こうした取り組みの核心にあるのは、サステナビリティを考慮したポートフォリオがお客様に⾧期的によりよいリスク調整後リターンを提供できるという考えです。これは、ブラックロックの調査と投資に関する知見から導き出された次の2つの根源的な確信に根差しています。第一に、サステナビリティに関連した課題に巧みに対応できる企業は⾧期的な耐性が備わっている点、そして第二に、投資家のサステナビリティへの選好シフトは世界的に大規模かつ⾧期的であるものの、変化の端緒についたばかりで、サステナビリティはまだ市場に完全には織り込まれておらず、⾧期にわたる移行期間を通じてアウトパフォーマンスにつながる可能性がある点です。

2020年1~3月期における市場の混乱は短期的なものであり、この事象から何らかの結論を導き出すには時期尚早かもしれませんが、サステナブル投資に関する新たな調査レポート「Sustainable Investing: Resilience Amid Uncertainty」において詳述している通り、過去の市場下落局面でみられたサステナブル戦略の耐性と同様の特性がみられています。直近の下落局面では、次の2つの重要なトレンドが確認されました。

  • 2020年1~3月期に市場のボラティリティが高まった際、サステナブル投資は世界的に耐性を示しました。ブラックロックや第三者の調査によると、1~3月期にはサステナブル指数が親指数をアウトパフォームする傾向にありました(モーニングスターによれば、57種類のサステナブル指数のうち、51の指数が市場全体をアウトパフォームしています)1。こうした指数をベンチマークとするファンドの一部ではエネルギー企業や公益企業を構造的にアンダーウエートしていたことが功を奏したことも事実です。しかし重要なのは、エネルギー銘柄へのエクスポージャーが相対的に小さかったことが、この期間にサステナビリティ・ポートフォリオが示した耐性の最大の要因ではなかった、ということです2。さまざまな業種において企業の環境・社会・ガバナンス(ESG)スコアをみると、今回のボラティリティの大幅な上昇局面で、エネルギー・セクターや石油・ガスなどのエネルギー・サブセクターを含め、世界の株式市場における先駆株と出遅れ株を決定づけるうえでESGスコアが重要な意味を持っていたことが示されています3
  • 今回の危機を通して、投資家のサステナブル戦略に対する関心が急速に高まりました。ブラックロックは今年2月に発行したレポートで、株価にまだ完全には織り込まれていない、サステナブル資産への⾧期的かつ持続的なシフトが生じるとの見解を示しました。今回の危機により、こうした傾向が弱まると予想する市場解説者もいましたが、実際には、2020年1~3月期に業界全般でこうした変化が加速しました。世界のサステナブル投資信託やETFへの資金流入は今年1~3月期に405億米ドルに達し、米国ではサステナブル戦略への資金流入が過去最高の74億米ドルを記録しました。ブラックロックは、今回のパンデミック、その後の回復局面、さらにそれ以降も、⾧期にわたってこの傾向が続くと予想しています。

短期的には、一部の企業はサステナビリティ関連の取り組みや情報開示へのリソース配分を見直し、パンデミックやそれに由来する経済的な影響を踏まえた当面の優先事項に資本を振り向けることも予想されます。しかし主要企業を中心に、サステナビリティを重視した経営と情報開示に重点を置く傾向が続き、これが⾧期的なリターンを牽引していく要因になるとみています。

パンデミックが続いた過去数ヵ月間、ブラックロックは従業員や地域社会を支援し、そしてお客様がこの市場の混乱期を乗り切ることができるよう専心してまいりました。そうする間にも、お客様のサステナブル戦略への関心は高まり、1~3月期にはブラックロックのサステナブル投資戦略への資金流入額は155億米ドルに達し、四半期ベースの資金流入額で過去最高を記録しました。お客様のサステナビリティに対する関心の高まりと、投資リターンの決定要因としてのサステナビリティの重要性の高まりに伴い、サステナビリティをブラックロックの新たな投資の基軸とするために1月にお客様にお示しした取り組みを継続的に推し進めています。

サステナビリティをブラックロックの新たな投資の基軸とする取り組みの進捗状況

今年1月、ブラックロックは以下の3つの分野における今後数年間に亘る取り組みを表明しました:
サステナブルで耐性のある、透明性の高いポートフォリオ構築
サステナブルで耐性のある、透明性の高いポートフォリオ構築
サステナブル投資の選択肢の拡充
サステナブル投資の選択肢の拡充
スチュワードシップにおけるエンゲージメント、議決権行使、活動の透明性の強化
スチュワードシップにおけるエンゲージメント、議決権行使、活動の透明性の強化

こうした取り組みの進捗状況は以下の通りです。

1) サステナブルで耐性のある、透明性の高いポートフォリオ構築

ブラックロックは、サステナビリティをポートフォリオ構築のあらゆる側面に組み込むべく、取り組んでいます。

ポートフォリオ・ソリューションにおけるサステナビリティ-ブラックロックは、お客様の選好や各国の規制に沿いながら、サステナブルなファンドをお客様に提供する投資ソリューションの標準的な柱とする考えを示しました。お客様の関心は予想以上に高く、過去3ヵ月間で大きな進展がみられました。

  • フラッグシップ・モデル:現在、ブラックロックは米国と欧州においてさまざまなESGモデルを主要な運用商品として提供しており、オーストラリアとアジアでの年内導入を目指して新たなモデル・ポートフォリオの構築を積極的に進めています。

    また米国と欧州ではそれぞれ、フラッグシップ・モデルであるターゲット・アロケーションとマネージド・インデックス・ポートフォリオにESG要素をインテグレーション(統合)しています。
  • アセット・アロケーション・ソリューション:分散投資効果に優れたサステナブルなマルチアセット・ポートフォリオを一元的に提供するため、アセット・アロケーション・ソリューションの開発を進めています。
  • 退職年金向けソリューション:今年後半の米国でのサステナブル版LifePathターゲット・デート戦略の導入を目指して、必要な手続きを進めています。これは、投資家にオールインワン型のサステナブルな退職年金ソリューションを提供する、業界初のサステナブル版のインデックス型ターゲット・デート戦略で、今年1月に表明した計画に沿ったものです。
  • キャッシュ運用戦略:2019年にブラックロックは業界初の環境サステナビリティ重視型のキャッシュ運用戦略を構築しました。それ以降、ESGを重視したキャッシュ運用商品を拡充しており、米国の個人投資家向けのブラックロック・マネーマーケット・ポートフォリオをLEAF(Liquid Environmentally Aware Fund)戦略に転換し、カナダの機関投資家のお客様向けの戦略も加えました。ブラックロックのサステナブル・キャッシュ運用商品の運用資産残高は現在、120億米ドルを超えています4

アクティブ運用プロセスへのサステナビリティの統合を強化-ブラックロックは1月に、アクティブ投資へのサステナビリティのインテグレーションを強化するためのいくつかの方策を明らかにしました。

ブラックロックは、お客様と協議しながら、2020年末までにすべてのアクティブ・ポートフォリオや投資戦略にESG要素を完全にインテグレートする計画です。これはすなわち、運用担当者がESGリスクへのエクスポージャーをポートフォリオレベルで適切に管理し、それが投資判断においてどのように活かされたかを明示する責任を負うことを意味します。4月30日時点で、ブラックロックが運用するおよそ5,600のアクティブ・ポートフォリオの70%以上がすでにこの両方の基準を満たしています。2020年10~12月期末までに、すべてのアクティブ・ポートフォリオにESG要素が完全にインテグレートされる予定です。

アクティブ戦略におけるESGリスクの評価-今年1月、ブラックロックのあらゆる投資リスク、カウンターパーティー・リスク、オペレーショナル・リスクの評価を担当するリスク・クオンツ分析部門(RQA)が、運用担当者との定期的なレビューにおいてESGリスクの評価に着手しました。このプロセスにより、ブラックロックの中核をなす投資リスクの評価において、信用リスクや流動性リスクといった伝統的なリスクの分析に加えてESGリスクを厳格に精査していきます。

現在では、サステナビリティ関連の課題が投資プロセスのどの段階でどのように考慮されたかを管理するため、ESGインテグレーションのフレームワークがブラックロックのすべてのアクティブ運用戦略に適用されています。このESGインテグレーション・フレームワークはポートフォリオ・リスク評価の基準となるものであり、アクティブ・ポートフォリオの運用担当者とRQAとの間の定期的なレビューにおいて、ポートフォリオの保有資産のESGリスクへのエクスポージャーとESGスコアを分析するために標準的に使用されるサステナビリティ・リスク・エクスポージャー・ダッシュボードと共に活用されます。

RQAとの定期的なポートフォリオのレビューに加えて、アクティブ運用商品の運用担当者は所属部門のCIOおよびRQAの担当者と共に、あらゆるアクティブ戦略のパフォーマンスとリスクを確認するためのポートフォリオ・レビューを四半期ごとに行います。2020年1~3月期から、このレビューにESGリスクへのエクスポージャーとパフォーマンスに関する評価ならびにその文書化、さらにファンドの投資目的に重大な影響を及ぼすESG要素に関して協議することが新たな項目として加わりました。4~6月期までに、すべてのアクティブ運用戦略にこのプロセスが正式に導入される予定です。

お客様の投資リスクを最小限に抑え、⾧期的なリターンを最大化することを目指す中で、ブラックロックはESG課題の精査を強化すると同時に、リスク・リターン特性と特定の高リスクのセクターが持つネガティブな外部性を継続的に評価しています。こうした精査の結果、ブラックロックが運用権限を持つ債券や株式を投資対象とするアクティブ運用資産では、現在懸案となっている兵器メーカーや売上高の25%以上を一般炭生産から得ている企業など、ESGリスクが高いと考えられる特定のセクターへの投資エクスポージャーは一切なくなりました。

ESGデータおよび分析の拡充-ブラックロックは、サステナビリティ・リスクに関する理解を深めるための独自の分析ツールの開発で業界を牽引しています。

  • ブラックロックは5月の初めに、有力な独立系気象調査会社のロジウム・グループ(Rhodium Group)との戦略的提携を発表しました。具体的には、同社のデータとブラックロックのリスクモデルを融合させて、世界の多様な資産クラスにおける気候変動の物理的リスクの分析を行います。
  • 様々な炭素価格(カーボン・プライシング)シナリオに基づいて発行体とポートフォリオのストレステストを行うために昨年開発されたブラックロックのカーボンベータ・ツールは、2020年1~3月期時点で過去最多の28社のお客様が利用しています。

ESG分析においては、ブラックロックはアラディン(Aladdin®)のESGデータの深化と拡充を図っており、データポイントを大幅に拡張しています。

  • ESGデータをシンプルに統合し、それが金融面に与える影響を理解するために、アラディン内にESGインテリジェンス・プラットフォームを構築しています。
  • 今年4月、データとテクノロジーを活用し、サステナブルな企業行動を促すイノベーションを実現するため、マイクロソフト社との提携を発表しました。

運用商品におけるサステナビリティ特性の情報開示を強化-ブラックロックは、投資家自身がサステナビリティ・リスクを明確に認識できるようするため、昨年、グローバルに提供するiシェアーズ®・ファンドの大半を対象に、各ファンドのESGスコアやカーボン・フットプリントなどのデータの開示を始めました。その後、インデックス・ファンドだけでなく、欧州でリテール向けに提供するすべてのインデックス・ファンド、アクティブ・ファンドのサステナビリティ特性の開示を始めました。2020年末までに、ブラックロックが世界中で提供するインデックス、アクティブのリテールファンドがこうしたサステナビリティ特性を明示するようになります。これは、業界全体の透明性向上につながると考えます。

2) サステナブル投資の選択肢の拡充

ESG ETFの倍増- ブラックロックは今年1月、お客様のポートフォリオ構築の選択肢を増やすことを目的に、今後数年間に世界で提供するESG ETFの数を150本に倍増させる計画を明らかにしました。

以来、ブラックロックは欧州、米国、カナダにおいて新たに16本のESG ETFを上場させました。また欧州、米国、ラテンアメリカで今後数ヵ月内に上場する方向で11本のESG ETFの申請を行いました。この合計27本の新規上場に伴い、ブラックロックが提供するETFは105本に増えます。さらに重要なのは、こうした新ファンドを通じて、債券等の多様な資産クラス、最小分散等の投資スタイル、メキシコのような新興国市場への投資ニーズに応えるべくESG商品の裾野を新たに広げていくことができる点です。

サステナブル指数の対象拡大と向上を目的とした指数プロバイダーとの連携-投資家に対してより多くのサステナブル投資の選択肢を提供するために、代表的な指数のサステナブル版を提供できるよう、大手指数プロバイダーと連携していることを本年1月に述べました。この取り組みを通じて、ブラックロックは今年後半に代表的な指数に基づく新たなサステナブル投資ファンドを導入する予定です。さらに最近、ブラックロックはサステナブル商品のプラットフォームの一段の拡大につながる株価指数プロバイダーとの合意を発表しました。

サステナブルなアクティブ運用戦略の拡大-ブラックロックは現在、グローバルなプラットフォームにおいて株式、債券、オルタナティブ資産を網羅する60本以上のサステナブルなアクティブ運用商品を提供しています。新たに導入された商品には、以下が含まれます。

  • 米国において新たにサステナブルなマネー・マーケット・ファンドを導入しており、現在、今年後半にさらに5本の新ファンドを導入するための手続きを進めています。また、欧州でグローバル株式インパクト・ファンドを立ち上げましたが、これは世界銀行グループの国際金融公社(IFC)によるインパクト投資の運用原則に準じています。さらに、今後数ヵ月のうちに米国で新たなインパクト投資ソリューションを導入する計画です。
  • お客様の資産運用にあたって、ブラックロックは年金基金のほか、エンダウメント(大学の基金)などのアセットオーナーのサステナブル投資への移行を支援してきました。その一例が、ブラックロック独自のサステナブル投資フレームワークを活用した戦略へのイリノイ大学による投資です。
  • またブラックロックは4月、UCITSルクセンブルグ籍の旗艦グローバルファンドのラインナップに初めて、グローバル・アンコンストレインドESGトータル・リターン・ボンド・ファンドを導入しました。運用資産残高が5億米ドルを超えるこのファンドは、ブラックロックの旗艦ファンドであるグローバル・アンコンストレインドUCITSファンド(運用資産残高は94億米ドル)のESG版にあたります5

サステナブル投資:不透明な環境における耐性

2020年1-3月期に市場は歴史的な急落を経験しました。その荒い値動きの中で、サステナブル投資はその耐性を示し、投資家の選好が高まりました。
サステナブル投資:不透明な環境における耐性

3) スチュワードシップにおけるエンゲージメント、議決権行使、活動の透明性の強化

スチュワードシップ活動は、受託者であるブラックロックの重要な責務のひとつです。1月に述べた通り、ブラックロックは⾧年に亘りサステナビリティにかかわる課題について企業と対話を継続しています。これはブラックロックの企業との対話における年次の重点項目やスチュワードシップレポートに明示されています。サステナビリティ要素の重要性の高まりに伴い、ブラックロックのインベストメント・スチュワードシップ・チームは今年、サステナビリティ関連のリスクに関する対話活動を強化しており、特に最近の社会および市場を揺るがす出来事を受け、そうした対話に一段と重点を置くようになっています。

こうした活動は価値とリスクに⾧期的な影響を与える要因であると考えます。企業との対話を通じて学んだことは、COVID-19のパンデミックがもたらす事業存続にかかわる脅威に対峙する過程において、経営陣や取締役会は、現在の企業行動が将来の事業存続のための社会的なライセンス(social license to operate)に直接的な影響を及ぼすことを認識しているということです。ブラックロックは、すべてのステークホルダー、すなわち株主、従業員、顧客、取引先、地域社会の利害のバランスを図ることを各企業がいかに重視しているか、対話の中で企業から直接聞いています。

エンゲージメントにおける重点項目と議決権行使ガイドライン-1月のお客様宛書簡において示した取り組みに沿って、ブラックロックは9つの市場において議決権行使ガイドラインを改定しました。さらに、「2020年企業とのエンゲージメントにおける重点項目」を発行した際に初めて、ジェンダー平等や安価かつクリーンなエネルギーの利用等の国連の持続可能な開発目標に沿って重点項目をマッピングしました。また、エンゲージメント方針に重要評価指標(KPI)を組み入れることにより、取締役会の責任に対する期待を明示しました。さらに、サステナビリティ課題における企業との関わり方の詳細を示したエンゲージメントに関する次のコメンタリーを発行しました。

  • 気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)および米国サステナビリティ会計基準審議会(SASB)に沿った情報開示
  • 気候変動リスク
  • アグリビジネスに従事する企業のサステナブルなビジネス・プラクティス
  • 温暖化ガス排出量、低炭素経済への移行

SASBおよびTCFDに整合的な情報開示の促進-ブラックロックはTCFDの創設メンバーであり、会⾧兼最高経営責任者のラリー・フィンクの今年のCEO宛書簡の1つの柱でもお伝えしている通り、過去数年間にわたってTCFDやSASBに沿った情報開示を奨励してきました。SASBに沿った情報開示を行う企業は2018年に比べて180%増加しており、SASBによれば同審議会の書式をダウンロードした企業の数も大幅に増えています。2020年2月時点で1,000社以上、合計時価総額12兆米ドルの企業がTCFDのガイドラインに賛同しており、これには合計管理資本総額が138.8兆米ドルに達する473の金融機関が含まれます。この分野はブラックロックのインベストメント・スチュワードシップ・チームが今年の対話分野として特に重要視しています。実際に1月以降、Netflix、Sanderson Farms等いくつかの企業が数多くの株主との対話を経て、SASBに沿った情報開示を行うようになったことは喜ぶべき進展です6

透明性の強化-ブラックロックのスチュワードシップ活動に対するお客様、そして社会全般の関心の高まりを考慮し、今年1月、アセットマネジメント業界における透明性をより高い水準に引き上げることを念頭に、スチュワードシップ活動の透明性を強化することをお約束しました。以下資料の公表を含め、こうした取り組みを実践するための活動を行っています。

  • スチュワードシップ四半期報告書: COVID-19関連の問題を含む環境・社会・ガバナンスのトピックについて、世界中で行なった企業との対話のケーススタディおよびデータを提供
  • エンゲージメント活動四半期報告書:当該四半期にエンゲージメント活動を行ったすべての企業(688社)およびエンゲージメント活動のトピックのリストを新たに公表
  • 四半期ベースでの議決権行使に関する情報開示:開示頻度を年次ベースから四半期ベースに変更し、重要な議案に関しては議決権行使の根拠もあわせて情報開示
  • 議決権行使報告:複雑あるいは重要性が特に高い議案に対するブラックロックによる議決権行使とその根拠の詳細を提供。本年の議決権行使シーズンが経過するに伴い、すでに17社に関する議決権行使報告を開示7
  • 顧客情報開示の向上:個々のポートフォリオ別の企業とのエンゲージメント・レポートを顧客に提供するための新たな機能を、アラディンを通じて提供

ブラックロックのビジネスモデルと企業文化の根底には、受託者としての役割に対する責務があります。ブラックロックは受託者として、お客様に代わって投資を行い、それぞれのお客様の志向に従って資金を運用しています。受託者としてブラックロックはまた、すべての投資家、とりわけ退職後に向けた⾧期的な資産形成を必要とするお客様にとって、投資に際してサステナビリティを考慮することは不可欠であるという信念を積極的に周知する使命を担っていると考えています。

2020年に生じた未曽有の出来事は、こうした信念を一層強める結果となりました。

現在の環境下、企業は未だかつてない課題に直面していますが、⾧期投資家が持続的な⾧期リターンを得るためにはESG特有のリスク管理への取り組みの強化が不可欠であると確信しています。 

脚注
1https://www.morningstar.com/insights/2020/04/06/how-did-esg-indexes-fare?utm_source=eloqua&utm_medium=email&utm_campaign=&utm_content=0  
2 https://www.morningstar.com/articles/976361/sustainable-funds-weather-the-first-quarter-better-than-conventional-funds
3この分析で用いたデータは、データプロバイダーのウェブサイト、ファンドの目論見書、プロバイダーのプレスリリース、プロバイダーの調査、Bloomberg、証券取引所、Strategic Insight Simfund、Windを含む多数の出所から取得。数値はすべて米ドルベース。資金フローは、月末時点で入手できる直近のデータに基づく日次ベースの純資産価値と発行済み株式数を用いて算出。相互上場商品については、主要上場市場の正味フローと資産を採用。データは2020331日時点。
2020年5月11日時点
5 2020年5月11日時点
個別企業の参照は例示を目的としており、特定の証券への投資を推奨するものではありません
2020年5月13日時点

重要事項
当資料の記載内容は、ブラックロック・グループ(以下、ブラックロック)が作成した英語版資料を、ブラックロック・ジャパン株式会社(以下、弊社)が翻訳・編集したものです。当資料は特定の金融商品取引の勧誘を目的とするものではなく、また本邦投資家の皆様の知識、経験、リスク許容度、財産の状況及び金融商品取引契約を締結する目的等を勘案したものではありません。記載内容はブラックロック及び弊社が信頼できると判断した資料・データ等により作成しましたが、その正確性および完全性について保証するものではありません。

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ブラックロックとサステナビリティのかかわり

サステナビリティは金融の世界を本質的に変えようとしています。
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サステナビリティを投資の基軸に
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