サステナビリティに対する取り組みとスチュワードシップ活動
透明性の強化に対するブラックロックのコミットメント
2020年1月にブラックロックはステークホルダーの皆様とお客様に対し、我々のインベストメント・スチュワードシップ活動をより良く理解していただくための取り組みを発表しました。そのコミットメントに則り、スチュワードシップ活動の透明性を高め、エンゲージメント(対話)と議決権行使についての情報開示を強化するよう取り組んでいます。
スチュワードシップ活動におけるサステナビリティに対するアプローチ
ブラックロックのインベストメント・スチュワードシップ・チームは、サステナビリティ関連の課題について、長年にわたり企業とエンゲージメント(対話)を続けてきました。今年は特に、気候変動を含むサステナビリティ関連リスクに直面している企業との対話を強化しています。ブラックロックは、気候変動や他のサステナビリティ関連要因がお客様の投資にとって最大の脅威となりつつあるセクターや企業に着目し、株主にとっての長期的な価値の創造に努めています。サステナビリティに対するブラックロックのアプローチに興味がある方はこちらのレポートをご参照ください。
透明性の強化
エンゲージメント(対話)と議決権行使はお客様のフィデューシャリーとして果たすべき中心的な責務です。スチュワードシップ活動の透明性向上に向けて、ブラックロックは幅広い情報開示をおこなっています。
2020年4-6月のエンゲージメント活動
ブラックロックは幅広いESGのトピックについて812社と対話を行いました。
G(ガバナンス):取締役会の構成と実効性について504件、経営戦略について383件、役員報酬については379件の対話で取り上げました。
E(環境):気候変動リスクについて272件、事業オペレーション上のサステナビリティ課題については245件の対話で取り上げました。
S(社会):人的資本については236件の対話で取り上げました。
取締役の説明責任についての考え方
ブラックロックは、投資先企業の取締役の説明責任を追及することが企業に変化を促す最も効果的な方法の一つと考えています。これまでの対話実績やサステナビリティをめぐる投資リスクの高まりを鑑みて、企業において重要なサステナビリティ課題に関連する取り組みに十分な進展が見られない場合には、取締役の再任に反対することを検討します。
対話における重点項目の見直し
ブラックロックは、企業における健全なガバナンスの実行を促し、お客様に長期的な投資パフォーマンスをお届けできるように、対話の重点項目について毎年見直しを行っています。それに加えて、今年からの新たな取り組みとして、国連が掲げているSDGsの項目に沿って対話のテーマをマッピングし、さらなる透明性の向上に努めています。
SASBとTCFDに整合的な情報開示の推進
ブラックロックはサステナビリティに関連する課題について企業との対話において重点的に取り上げ、また、気候関連リスクについての実効性のある開示を推進してまいりました。ブラックロックは米国サステナビリティ会計基準審議会(SASB)と気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)が整備した情報開示の枠組みの活用を推奨しており、既にその成果もみられます。
議決権行使における透明性のさらなる向上
議決権行使は、お客様のフィデューシャリーとして果たすべき責務の一つであり、その一環として次のことをおこなっています。
Climate Action 100+への参画
ブラックロックは、温暖化ガスを排出するグローバル企業が気候変動に対して適切な行動をとるように働きかける投資家主導の取り組みである、Climate Action 100+に参画しました。これはブラックロックのスチュワードシップ活動や気候変動リスクに関する対話の強化に向けた一連の取り組みの一環と位置付けられます。
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